イラン日記2 旅の準備

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イランを訪れる時、女性に限りますが、絶対に忘れてはいけないものがあります。

最近、日本でもイスラム教の人を見かける機会が増えましたので、おわかりの方も多いでしょうが「スカーフ」です。

外国人旅行者であっても、イラン国内の公共的な場では、スカーフで髪を隠すことが必須です。イランでは、ペルシャ語で「覆うもの」という意味の「ヘジャブ」と呼ばれています。

1979年のイラン革命直後は、前髪が少しでも見えることさえ許されない状況だったと聞きました。しかし、私が訪れる頃にはそんなに厳しい雰囲気はなく、頭上の髪のおだんごにカラフルなスカーフをひっかけ、前髪は丸出しの若い人も見かけました。

私はイランでスカーフを巻くのに抵抗がないばかりか、どちらかというと楽しんでいます。暑い日射し避けになるし、包まれているような安心感もあるし、なんといっても異国情緒を楽しめるアイテムだからです。なので、家の中で家族や親しい知人同士になるとスカーフを取る人が多い中、私はスカーフを積極的にとらなかったりするわけです。そうすると、「スカーフは暑くてジャマでしょ、だからとっていいのよ」と声をかけられます。慣れない外国人への気遣いもあるのでしょうが、実はこのスカーフ必須をよく思っていないイラン女性が多いように感じています。

日本に留学や滞在したことのあるイラン女性たち何人かに、「日本滞在中、スカーフはしていましたか?」と聞いてみましたが、「していなかった」との反応が意外に多いからです。イランでは、毎日のお祈りを欠かさないような人であっても、日本ではつけないという人もいました。

最近、ヘジャブ強制着用に反対する動きもあるとニュースでみました。必須ではなく、選択できる時代も近いかも知れません。

 

さて、スカーフ。

イランの空港に飛行機が到着し、シートベルトを締めるサインが消えると、一斉に乗客が荷物をおろしだします。そして女性たちは国籍を問わず手荷物からスカーフを取りだし、思い思いの巻き方で頭を覆います。

「あー、イランに着いたな」と思う瞬間です。

という訳で、機内を出たらスカーフ必須。イランに行かれる方、スカーフは機内持ち込みを忘れずに!(miya)